なぜ日本の音楽業界は低迷しているのか?

昔からそれぞれの時代ごとに様々な音楽が人々の心を支えてきました。

戦後の復興期、高度成長時代、バブル期とその崩壊・・・。

時代背景を反映した歌が我々のそばには常に寄り添っていました。

しかし、その音楽業界が低迷しているといわれています。TVでも歌番組は減少し、CDの売上も頭打ちです。

なぜこのような事態が生じているのか、今回はその原因を考察してみたいと思います。

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引用元:一般社団法人日本レコード協会 各種統計

 

インターネットの普及による購買環境の変化

まず1ついえることはYOUTUBEなどで簡単に無料で音楽を見る・聴くことができるようになり、CDを買わなくなったことが挙げられるでしょう。

オリコンの上位曲を見れば判るとおり、アイドルとの握手券や初回限定でジャケット違いを何種類も出すなど、ファン心理に付け込んで購買意欲を無理やり喚起させているだけで、本当に音楽を聴きたいということが購入動機になっているわけではありません。

アーティストがCDが売れなくなった分を補う方法としてライヴがあります。

ただし生演奏である以上その実力がはっきりと表れます。

まともな演奏ができない人たちは消えていかざるを得ないでしょう。

日本のミュージシャンの技術的な質(エンターテイメント性も含めて)が低下しているとは思いませんが、本当の実力者が何千人もいるわけではなく、よくも悪しくも実力が量られてしまうわけです。

結果ライヴであるにもかかわらずカラオケを使った演奏がとても増えているようで、音楽的な感動・感激が希薄になってしまうわけです。

 

音楽的な限界

最近のいわゆるJ-POPといわれる曲を聴いていると皆同じ曲とまでは言いませんが、いくつかのパターンに分類されてしまうようです。

1つはAKBやジャニーズ系のアイドルソング。ここにはももクロなどのちょっとオタク系の入ったものも含まれます。

2つめは私が青春パンクもしくはR&Bと呼んでいる前向きな歌詞を持ったポップソングです。

「君も僕も今のままでいいんだよ~だから前向きに生きよう~」といった趣旨の歌詞が多く歌われ、パンクのリズムを使いながらもロック的な衝動はなく、R&Bっぽい歌い方をしながらもそこに気分の高揚はありません。

3つめはCMや映画、ドラマとのタイアップソングです。

その他にたまに演歌のヒットがあって…・といった具合に画一化されていることは間違いないと思います。

そこに少しでも個性を出そうという努力は認められなくもありません。

例えばダンスと融合させてみたり、ちょっと複雑なコード進行を使ってみたり・・・。

しかしそうした努力の結果も、どこか既視感を感じざるを得ない曲ばかりになってしまっています。

またテクノロジー的にも、もうこれ以上のものは出てこないのではないでしょうか。

1920年代から録音技術はずっと進化してきました。

初めて1940年代にエレキギターの音を聴いた人はとても驚いたでしょうし、1960年代にサウンド・エフェクトを使って様々な音が実験されたり、1980年代のシンセサイザーの登場など、それぞれの時代で新技術は確実に音楽にインパクトを与えてきました。

しかしより手軽にコンピュータを利用できる時代となり、このテクノロジーの進化にもそろそろ限界が来たように思えます。

 

社会との関係

結局のところ、ある種の社会的な閉塞感が音楽の世界にも影響しているのではないかと思えるのです。

冒頭にも書いたように音楽、特に流行歌と社会背景は密接な関係があります。

戦後の復興時代にはどんな単純な歌詞でもそれが人の心に残り、高度成長時代にはそんなに複雑なコード進行を考えなくても音楽は人の心に届いたのです。

この時代の閉塞感を我々は打ち破ることができるのか。

音楽業界の低迷脱出はそのあたりにかかっているように思います。


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