なぜ馬は安楽死させられるのか?

サラブレッドを間近で見たこと、ありますか?

その大きさ、毛並みの輝きは芸術品と思えるほどの美しさです。

そんな美しさを誇る競走馬ですが、骨折すると安楽死させられてしまいます。

なぜでしょうか?

 

競走馬が目指すもの

サラブレッド
引用元:競馬ラボ

競走馬(サラブレッド)が育つ目的は、競走馬として勝つことです。

年間で8,000頭あまりのサラブレッドが国内で誕生しています。

JRA主催の重賞レース、天皇賞や有馬記念などに出場できる競走馬はほんの一部です。

北海道を始めとする牧場で生まれ育つ競走馬たちは、レースに勝つことで牧場の収益に貢献することになります。

牧場主やオーナーたちは、育てた競走馬が稼ぎ出す賞金により利益を得る仕組みになっています。

そうして得た賞金を元に次の競走馬の種付けを行い、さらにレースで勝てる馬たちを育てます。

それでも年間8,000頭のペースで世に誕生する競走馬たちですが、やはり多すぎるが故の安楽死なのでしょうか?

 

なぜ、競走馬が安楽死させられるのか

安楽死
引用元:ここがヘンだよ肉食大国ニッポン!

競走馬たちが安楽死させられる理由は、数が多いからではありません。

正しくは”骨折をした馬が安楽死させられてしまう”という表現になります。

その骨折場の安楽死の理由は、馬の生態にあります。

馬は立ったまま寝るのをご存知ですか?

もちろん横になって寝ることも出来るのですが、内臓を圧迫するため長時間の睡眠は出来ません。

立ちながら寝る馬の生態から、ある程度は想像できると思います。

骨折馬は、寝ることができなくなるのです。

競走馬が骨折するニュースを見ると中には治癒して復活する競走馬もいますが、その骨折は割と軽度な骨折です。

ほとんどの競走馬は、骨折すると安楽死の選択を迫られます。

「何も殺してしまうことはないでしょ。」

そう思われる方もいらっしゃると思いますが、馬が足を1本骨折すると残り3本の足には相当の負担がかかります。

サラブレッドの平均体重が450~500kgと言われていますから、1本の足が骨折した時に残り3本の足にかかる負担は想像できると思います。

 

安楽死は本当に馬の為なのか

テンポイント
引用元:宇宙船ねこ号

いくら足への負担がかかるからといって、何も安楽死させる必要はないと想われる人の方が多いと思います。

ここでサラブレッドを延命治療した悲劇をご紹介します。

43日間の壮絶な闘い!  そして逝く・・・

テンポイントの負った骨折は、普通ならば即安楽死処分がとられる重傷でした。

もし治療がうまくいけば、種牡馬への道もある。

一縷の望みを託し、競走馬としては異例の大手術が始まります。 獣医33人で結成された治療体制は前代未聞の出来事です。

500キロあった馬体は380キロ近くまで落ちた。更には致命的とも言える蹄葉炎の発症…

レースから43日後の3月5日午前8時40分 テンポイント逝く

引用元:闘病の日々 ※一部のみ抜粋して紹介

テンポイントの場合、治癒してほしいというファンの願いが強い馬であったことや、治癒した後も勝てる可能性が残されていただけに、延命治療を選んだのかもしれません。

しかし最終的には体重は激減し、延命治療の道を選んだことがテンポイントの悲劇を生んだとも言えます。

こう考えると、安楽死を選ぶことが正しかったという意見が生まれも仕方がないのかもしれません。

 

安楽死について賛否両論あるかと思います。

人間は安楽死を認めなくて、馬は認めるという矛盾を感じている人もいると思います。

またテンポイントのように、馬がこれだけ辛いのであれば安楽死させてあげた方が良いと思う人もいると思います。

どちらが正しいとは言えませんが、骨折した馬については安楽死が認められているのは事実です。

人間も世界人口が70億を超え、90億人になるとも言われています。

そんな時代が来ると、人間の安楽死について認める国も出てくるかもしれません。


スポンサーリンク





コメントを残す

サブコンテンツ

このページの先頭へ