なぜスコットランドは独立しようとしたのか?

9月18日、イギリスの運命を左右する出来事がありました。

スコットランド独立の賛否を決める住民投票です。

住民投票の結果はご存知の通り、独立反対が賛成票を上回りました。

しかしなぜ、 スコットランドは独立を考えたのでしょうか?

その理由に迫ってみました。

 

イギリスとスコットランドの関係

地図
引用元:イギリスのマダム

まずはイギリスとスコットランドの関係から、おさらいしたいと思います。

四つの連合国からなるイギリス

イギリスの正式名称は”グレートブリテン及び北アイルランド連合王国”です。

長い歴史を経て「イングランド」「スコットランド」「ウェールズ」「北アイルランド」が合併し、現在のイギリスがあります。

 

スポーツ発祥の地

オールドコース
引用元:JTB

イギリスと言えば産業革命、スポーツの発祥の地として世界の産業やスポーツ文化の発展に貢献してきた国です。

世界的にも人気スポーツ、1.2位を争うサッカーとゴルフはスコットランドが発祥です。

全英オープンゴルフ選手権で使用されるセントアンドリュースオールドコースは”ゴルフ発祥の地”と言われています。

またサッカーのワールドカップで耳にする”イングランド”ですが、実はイギリスではありません。

ワールドカップの出場登録はイギリスではなく、独立前のそれぞれ4つの国名で参戦しています。

イギリスという一つの国家を形成しつつも連合国であることを主張していきた時代背景が、サッカーからもうかがえます。

 

スコットランドの強みと独立の理由

北海油田
引用元:弓玉ミラクルワールド

スコットランドはどうしてイギリスから独立しようとしたのでしょうか?

4つの連合国で形成されるイギリスですが、4つの国の税収があいまって一つの国が形成されています。

スコットランドがイギリスに貢献する税金は北海油田です。

年間8,200億ドルとも言われる納税額は、イギリスの税収を支える大きな収入源でもあります。

イギリス政府にしてみると、スコットランドに独立されることは巨額の税収を失うことになり、国家存続の問題に繋がります。

反してスコットランド側にしてみると、8,200億ドルとも言われる税金をイギリス政府に吸い上げられるわけですから、住民も不満があるでしょう。

イギリスの総人口1/12のスコットランドに対して、政府に納める納税額が総税収額の1/12とは思えません。

人口に対する納税額のバランスの悪さが住民の不満に繋がり、独立を宣言した要因に挙げられます。

 

住民投票の結果から見えてくるものは?

しかし、住民投票の結果は独立反対派の意見が上回りました。

投票前の予想では”独立賛成”が反対票を上回っていたのですが、現実は違いました。

続いて独立できなかった理由について考えてみたいと思います。

考えられることは次の点です。

 

税収が落ち込んだ後のイギリス国家に対する心配

スコットランドは数年前まで、北アイルランドの独立紛争が絶えませんでした。

それがようやく沈静化した今、政府の財政基盤が崩れることになれば国内の内紛が再発する可能性もあります。

スコットランドの独立がきっかけで、北アイルランドに限らず連合国そのものが崩壊することも十分考えられます。

 

核保有国・イギリスとしての国際的立場

基地
引用元:晴天とら日和

イギリスの保有する核兵器は、スコットランドにあります。

スコットランドが独立すれば、イギリスは核保有国ではなくなります。

連合国軍イギリスの国際的な立場はどうなるのでしょうか?

今回のスコットランド独立運動の結果次第では、連合国軍としてのイギリスの地位の問題、そして世界の安全保障に対する問題にまで発展する恐れがあったのです。

 

その他にもさまざまな理由はあるとは思いますが、イギリスとスコットランドの関係はイギリス国内、そして世界平和にも影響する恐れを秘めていた背景がありました。

 

 

今回の住民投票の結果は、スコットランド住民の”大人としての決断”だったのではないでしょうか?

油田や核兵器を要するスコットランドが背負うものは、イギリス国家だけではなく世界平和の一部も担っているのです。

スコットランド住人だけが裕福になる(独立)という結論は、イギリス、そして世界的に見ても得策ではないという判断だったのではないでしょうか?

グローバル化が進み国境というハードルが低くなりました。

これからの時代、人間が考えなくてはいけないことは個人の利益だけではありません。

今回のスコットランド住民投票の結果は、世界的な調和を視野に入れた正しい結果だったと思います。


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