なぜ物価は上がるのに金利は低下しているのか?

最近は金利が低下しています。

「あれっ??ちょっと変だな」

なんて思われている方も多いと思います

本来なら、「物価が上昇すれば金利も上昇する」のが普通です。

景気が回復しているから、そうならないと変なのです。

なぜこのような現象が起きているのでしょうか?

今回はこの金利の低下の原因と、日本の状況について考えてみたいと思います。

物価と金利
引用元:Bloomberg

 

量的緩和策の本来の効果は金利の引き下げ

勘違いしやすいのですが、

「量的緩和策で景気が刺激されて金利も上昇する」

この捉え方は間違いです。

たしかに日銀が国債などを購入し、市場に大量の資金を供給するのがこの政策です。

具体的には日銀が各銀行の国債などを買い取り、各銀行の口座にお金を振り込むのです。

各銀行はお金が振り込まれますから、お金が余った状態になります。

余ったお金は企業に貸すなどして運用されます。

しかし、ここで重要なのは日銀がどうやって「各銀行から国債などを買うお金を用意したか?」です。

それは、

「お金を刷った」

ということです。

お金を刷れば当然、金利は下がります。

 

一時的に上昇した金利は何なのか?

10年物国債
引用:klug

このチャートが「量的緩和策で景気が刺激されて金利も上昇する」といった根拠だと思います。

たしかにそのような、「量的緩和策の期待感」から金利は上昇しましたがこれは一時的なものです。

長期的に日本が回復するなど、投資家達は誰も思っていません。

根本的な経済力と市場規模を彼らは眺めています。

その証拠に現在、長期金利は下がり続けています。

 

日本の根本的な問題

生産年齢人口推移予測
引用:おもいつくまま きのむくまま

まず上げられるのが、人口問題です。

日本の人口は減少傾向にあり、統計では2050年には半分以下になると言われています。

そうなると年を重ねれば重ねるほど活力は奪われるので経済規模は縮小します。

また日本の場合は海外でお金を稼ぐのではなく、縮小しつつある国内で稼ごうとしていることに問題があります。

たしかに海外とまともに競争すれば、現時点では勝ち目はないのかもしれません。

しかし、このままだと海外との差が開く一方です。

 

限界がある量的緩和策

「無制限の量的緩和策」といっても限界があります。

いくら民間銀行がお金をもらっても貸す相手がいないと、この政策は成り立ちません。

「誰にでもお金を貸せば良い」なんて単純な考えで済むわけではありません。

経営状態がしっかりしていて、返済のメドが立つ企業でないとダメです。

危ない企業ばかりだったら、銀行はお金を貸したがらないものです。

この「危ない企業問題」をどう解決するかも重要です。

 

量的緩和策以外の方法が必要

このままだとインフレになる可能性があります。

缶ジュースが1本200円では、済まないかもしれません。

その理由は「経済力が弱いまま、お金を刷り続けている」ことにあります。

先にも述べた通り、人口が減少していますから、対策が必要です。

特に生産人口の対策は急務です。

その解決策は移民以外はないような気がします。

また、経済を刺激するためにベンチャーキャピタルやクラウドファンディングなどを、政府がもっと支援する必要があるかもしれません。

そのようにすれば、「お金を借りる」のではなく「投資をされる」ので、企業も資金が集めやすい環境になると思います。

いずれにせよ、量的緩和策だけに頼るのは良いこととは言えません。

 

いかがでしょうか?

物価と金利の関係の「ややこしさ」には、日本の根本的な問題が潜んでいます。

今の日本は中央集権国家なのですが、この体制も問題の一つです。

例えば今の体制では、「量的緩和」といったザックリした政策しか打つことができません。

その証拠に日本の産業セクターにはまだ、さまざまな規制やアンフェアな競争環境が残っています。

とても自由競争とは言えません。

環境を整えてこそ、効果を発揮するのが量的緩和策です。

今の体制では難しく、政策の権限を都道府県単位に移す必要があるのかもしれません。


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