なぜアベノミクスとTPPは矛盾するのか?

アベノミクスのキーワードと言えば、『成長戦略』です。

現在、環太平洋連携協定(TPP)の合意をめぐり、交渉がされています。

しかし、このTPPはアベノミクスと矛盾します。

今回は、TPPが日本の成長戦略に害を及ぼす3つの要因をご紹介し、今後の日本の未来について考察してみたいと思います。

アベノミクスTPP
画像引用:夏秋ライフプラン事務所

 

TPPは日本の雇用を奪う

関税を撤廃することにより、企業はモノを生産して輸出するのに、物価の高い日本に工場などを構える必要はなくなります

なるべくならコストカットをした方が良いため、当然、企業は日本から工場などを撤退させることになります。

そのため、日本から多くの雇用が失われることになります。

雇用が外に逃げてしまえば経済成長もありえないわけで、これがアベノミクスと矛盾する一つめの理由です。

 

国民皆保険制度の危機

アメリカには風邪で数十万円以上の支払いをする人達がいます。

それは、保険に入っていないのが原因です。

アメリカには国民皆保険制度がなく、民間の料金の高い保険会社に入らなければいけません。

当然、高い保険料の支払いをできない人が多いため、アメリカではほとんどの人が保険未加入の状態です。

そんな危ない保険制度が今、TPPによって日本に持ち込まれようとしているんですね。

この場合、もしアメリカの保険会社に日本のほとんどの人が加入しなければいけない事態になれば、当然、保険料の支払いができない人も出るわけで、相当な経済的損失があってもおかしくありません。

 

TPPはアメリカの一人勝ちシステム

関税だけではなく、著作権や商標など、日本の法律そのものもアメリカのルールに染め上げてしまうのがTPPです。

これにより、日本の大企業のどこかは倒産に追い込まれる可能性があり、成長がストップ。

それどころか、急激に衰退する恐れがあります。

 

いかがでしょうか?

TPPはまだ、どのような結末を向かえるか分かりません。

実際に、正確な情報が入ってきているのかどうか、疑わしい状況です。

しかし少なくとも、フェアな交渉とは言えない状況なのは確かだと思います。

実際に『なぜアメリカがTPPを結ぶ意味があるのか?』を考えてみてください。

アメリカは日本に幸福を運ぶためにTPPを持ちかけてきているのでしょうか?

それは、ありえませんね。

アメリカが、自国の国益のことしか考えていないのは明白だと思います。

現在、アメリカは大国として弱体化しつつあります。

先の戦争での失敗。リーマンショック。そして、それに伴う双子の赤字。

この国家としての危機を乗り切り、なおかつ、世界最大の大国の地位を維持しないといけません。

2012年のNIC Global Trends(日本語・概要/英語)を見てください。

これは、NIC(National Intelligence Council:国家情報会議)が4年に一度の大統領選の年に合わせて、15~20年間に渡る世界情勢を予測・分析した報告書です。

このレポートで、次に経済発展するのはアジアであり、キーマンは中国だと明言しています。

このレポートを元に考察をするなら、アメリカは自国の危機を乗り切り、大国化するであろう中国を含めたアジア諸国に対抗するためには『アメリカの一人勝ちシステム』つまりTPPのようなシステムが必要だということが想像できます。

そのため、『TPP加盟国はアメリカの犠牲にならなければいけない……』と言った関係性が成り立ってしまうのです。

もちろん、これはTPPの影響をちょっと意地悪に分析してみた意見に過ぎません。

 

最後に悪い側面しかなさそうなTPPの良いところについてフォーカスしてみたいと思います。

それは……、

『日本を再構築してくれる可能性がある』

ということです。

世界標準にして日本を分析しますと、今の日本には根本的に競争力がありません

物価が高くて、安くモノが作れませんし、英語が苦手な人が多いため、なかなか外国人相手のビジネスが上手くいきません。

これは昔から、そうだったのですが、インターネット登場以降では、この『英語ができないこと』がさらに致命的なハンデになってしまったのです。

今のWebの世界では、あらゆる分野にまたがって、質の高い情報が無料でやりとりされる状態になっています。

アメリカや欧州のイノベーターはGoogle Scholarを駆使して論文を読み漁り、質の高いForumで議論を重ね、Kickstarterのようなクラウドファンディングを利用して、新しい『可能性』に向けて挑戦をするのです。

しかし、『日本は?』と言うと、イノベーションと言う言葉すら、『一部の人間のためのもの』と言った認識ですし、英語の情報環境の素晴らしさを知らない人が多数います。

いえ、それ以前に『英語に触れない』人が大多数です。

このような状況ですから、インターネットが登場し、世界が英語で繋がるにつれて、日本語しか使わない日本人と世界との差が急速に開き、競争力を失っていきました。

また、『外の情報が入らない、外と比較する機会が少ない』そのようなことから、流動化する世界の環境変化など、お構いなしに、経済連合も教育機関も、そのままの地位を維持することになってしまったのです。

つまり、かなり悪いパターンのガラパゴス化をしてしまっているのが、今の日本です。

おそらく、TPPが正式に合意されれば、日本の既得権益のほとんどは淘汰される可能性があります。

それに伴い、既得権益側の多くの人は急激な変化を余儀無くされ、悲劇が生まれる可能性があります。

しかし、これは同時に『日本人が外の世界に目を向け、本当の意味で生きる』ということを意味します。

これまでの日本が幻想であり、世界と繋がる日本の方が本来、あるべき姿です。

『日本を守る』といった視点よりも、『どう変化を許容するか?』といった視点の方が大切だと思います。

みなさんは、どのようにお考えでしょうか?


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