なぜ富岡製糸場は世界遺産に決定したのか?

昨年の富士山に続き、今年は富岡製糸場と絹産業遺産群が世界遺産に決定しました。

「富岡製糸場と絹産業遺産群」が世界遺産に (RBB TODAY)

群馬県では、今年の夏の観光への期待が高まっていますし、夏休みも近づいて富岡製糸場の世界遺産めぐり旅行を計画されている方も多いと思います。

今回は富岡製糸場が、なぜ世界遺産に決定したのかを調べてみました。

 

富岡製糸場が世界遺産に決定した理由とは

富岡製糸場が世界遺産に選ばれた理由を、分かりやすく動画で紹介していました。

ポイントを解説すると日本の近代化への貢献です。

伝統的な絹産業技術に西洋の技術を加えてさらに発展させたこと

世界の絹産業の革新と大衆化に決定的な役割を果たしたこと

選ばれた理由だけでは、その真意が中々見えてこないと思います。

そこで富岡製糸場の歴史を振り返りながら、世界遺産に決定した理由を考えてみました。

 

富岡製糸場と絹産業遺産群の歴史を振り返る

富岡製糸場旧
引用元:富岡製糸場

富岡製糸場の開業は明治5年(1872年)、それから昭和62年(1987年)の操業停止まで115年間に渡り工場として機能し続けてきました。

今回の世界遺産登録は富岡製糸場と絹産業遺産群となっています。

世界遺産登録申請当初は、4市3町1村の10件の文化財群の登録を目指していました。

しかし最終的に世界遺産に登録されたのは、富岡製糸場と3つの関連施設です。

  1. 富岡製糸場(日本初の本格的製糸工場)
  2. 田島弥平旧宅(近代養蚕農家の原型)
  3. 高山社跡(日本の近代養蚕法の標準「清温育」を開発した場)
  4. 荒船風穴(自然の冷気を利用した日本最大規模の蚕種貯蔵施設)

その一つ一つを解説したいと思います。

 

富岡製糸場(群馬県富岡市)

富岡製糸場
引用元:47トピックス

富岡製糸場は開業当初、国営工場としてスタートしました。

明治維新後の開国とともに、日本の生糸が主要な輸出品として外貨の獲得に大きく貢献できたことが理由です。

富岡製糸場は、日本の伝統技術にヨーロッパの生産技術を取り入れることで質の良い製品を製造してきました。

当時は世界最大級の器械製糸工場として活躍し、現在も開業当時の原型を留めています。

参考資料:富岡製糸場 – Wikipedia

 

田島弥平旧宅(群馬県伊勢崎市境島村)

田島弥平旧宅
引用元:伊勢崎市

田島弥平(たじまやへい)旧宅とは、ご覧のとおり民家です。

明治初期に大きな影響力を持った養蚕業者田島弥平が、自身の養蚕理論に基づいて改築した民家であり、近代養蚕農家の原型とも言われる。

養蚕業者だった田島弥平は、江戸時代から蚕の養育法の研究を続けていました。

蚕の養育の為に改築を重ねた田島弥平旧宅は、近代養蚕業へ貢献し高い評価を受けています。

 

高山社跡(群馬県藤岡市高山)

高山社跡
引用元:藤岡市

高山社は、養蚕業の研究・教育機関でした。

設立が明治17年(1884年)ですから、富岡製糸場の開業から12年ほど後になります。

当時の輸出品の主力であった絹産業は、群馬県内にたくさんの雇用を生み成長し続けました。

産業の発展とともに、こうした研究機関は昔から必要とされていました。

 

荒船風穴(群馬県下仁田町)

荒船風穴
引用元:MY夢ガーデン

蚕種(蚕の卵)の貯蔵に利用されてきた荒船風穴は、国内最大規模の蚕種貯蔵施設として機能していました。

現在で言えば天然の冷蔵庫のような施設です。

標高840m程の場所にある荒船風穴は、富岡製糸場を中心とした絹産業の発展と平行して規模を拡大してきました。

しかし人工孵化法の発見や、氷冷蔵の普及によりその需要は激減します。

写真を見るとお分かり頂けると思いますが、現在は石積みだけが残っています。

 

こうして富岡製糸場を中心に明治以降115年に渡り発展した絹産業に関った施設が、今回世界遺産に登録されたのです。

 

富岡製糸場と絹産業遺産群の観光に最適な方法

富岡製糸場と絹産業遺産群は世界遺産登録を期に、観光需要の高まりを見せています。

6月21日に世界遺産登録が正式決定した「富岡製糸場と絹産業遺産群」を含む群馬県は同+38.7%

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その富岡製糸場と絹産業遺産群を効率よく見学するには、どうしたら良いのでしょうか。

map
引用元:群馬県

地図を見ると分かりますが、各地が一箇所にまとまっているわけではありません。

各施設は駅からこれと言った交通機関がなく、タクシーで20分前後かかるようです。

こうした条件もあり、ツアーに申込みをする又は車で移動するといった観光が主流のようです。

 

近代化された現代では想像できない当時の知恵が、富岡製糸場と絹産業遺産群には沢山あります。

お子さんをお持ちのご家庭など富岡製糸場と絹産業遺産群めぐりをして、夏休みの研究課題にしてみてはいかがでしょうか?

冷蔵庫が当たり前の時代に育った私たちが、荒船風穴を見て学ぶことがあるかもしれません。


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